どうぶつしょうぎ備忘録：相きりんの翼(10)

▲A4ライオン までの局面。

	A	B	C
1		ら
2	き		ぞ
3	ぞ	ひ	き
4	ら			ひ

後手は△C1ライオン と様子見。

	A	B	C
1			ら
2	き		ぞ
3	ぞ	ひ	き
4	ら			ひ

先手からも攻められないので、

▲C4きりん と動かせる唯一の駒を動かす。

	A	B	C
1			ら
2	き		ぞ
3	ぞ	ひ
4	ら		き	ひ

ここで後手は△B2ぞう と

ぞう-ひよこの交換を要求する。

	A	B	C
1			ら
2	き	ぞ	ぞ
3		ひ
4	ら		き	ひ

無論先手は▲B2同ひよこ と取り、

	A	B	C
1			ら
2	き	ひ	ぞ
3
4	ら		き	ひ、ぞ

△B2同ライオン と取り返す。

	A	B	C
1				ひ
2	き	ら	ぞ
3
4	ら		き	ひ、ぞ

前にひよこ-ぞうの交換を行っているので

駒割り的には五分五分。

どうぶつしょうぎ備忘録：相きりんの翼(9)

▲B4ライオン までの局面。

	A	B	C
1		ら		ぞ
2	き		ぞ
3		ひ	き
4		ら		ひ

後手はほぼ△A3ぞう の一択。

	A	B	C
1		ら
2	き		ぞ
3	ぞ	ひ	き
4		ら		ひ

ここで先手の選択肢は二つ。

▲A4ライオン

	A	B	C
1		ら
2	き		ぞ
3	ぞ	ひ	き
4	ら			ひ

または▲C4ライオン

	A	B	C
1		ら
2	き		ぞ
3	ぞ	ひ	き
4			ら	ひ

パッと見▲C4ライオンの方が、A3にいる

ぞうを狙う事ができて良さそうなのだが

最善は▲A4ライオン。

とは言え▲C4ライオンの順も即死という訳では

ないので、揺さぶるのには良いかもしれない。

確証

2週間ぶりの実戦対局。

試験勉強に集中するという名目でしばらく実戦を断っていた

ブランク、今日の試験で丸一日頭を使い続けていた疲労、

さらには終了後の解放感からお酒を飲み、若干(いや相当)

酩酊しての将棋。言うまでもなく酷い。

おそらく普段なら、こんな時は指さない。勝ちに拘泥している

という訳では無いが、100%またはそれに近い力で指せないなら

普段はやらない。

ただ、今日はこんな状態でも指したかった。

指したい理由があったので指した。それは

「自分がまだ将棋を好きかどうか」

を確認したかったから。

今回の「事件」は、色々な意味で衝撃的だった。

ゴシップ的なインパクトは、昔の突撃事件の方が上かもしれないが

この件は、すこぶる重く突き刺さる。

全ての情報が公開された訳ではなく、まだシロかクロかが

不明だが、当事者全員が無傷というのは最早あり得ない。

それどころか、泥沼化した挙句将棋界全体に

波及するかもしれない。

こういったモヤモヤは大嫌いだ。

自分がいくら考えても結論なんて出やしない。

でも頭の中にこびりついて離れてくれない。

とにかく確認したかった。

将棋が嫌いになっていないかどうか。

結果は言うまでもなかった。

将棋そのものに罪なんてあるわけない。

自分の読みの精度がガタ落ちしていたが、

そんな事はどうでも良い。

よくよく考えたら、単純な事だった。

どうぶつしょうぎ備忘録：相きりんの翼(8)

▲A3ライオンまでの局面

	A	B	C
1		ら		ぞ、き
2			ぞ
3	ら	ひ	き
4				ひ

後手の応手は△A2きりん 一択。

	A	B	C
1		ら		ぞ
2	き		ぞ
3	ら	ひ	き
4				ひ

先手はライオンを引くしかないが、

引き場所は2通り。

最善は▲B4ライオン

	A	B	C
1		ら		ぞ
2	き		ぞ
3		ひ	き
4		ら		ひ

▲A4ライオンは、△A3ぞう(下図) と

ライオンの動きを封じられ…

	A	B	C
1		ら
2	き		ぞ
3	ぞ	ひ	き
4	ら			ひ

以下、▲C4きりん△C1ライオン

▲C3きりん△B1ぞう▲C4きりん

△C2ライオン(下図)

	A	B	C
1		ぞ
2	き		ら
3	ぞ	ひ
4	ら		き	ひ

と進んでいき、先手はだんだんと

指す手が無くなっていく。

全然関係ないが、

竜王戦、そして三浦九段はどうなってしまうんじゃろか…

どうぶつしょうぎ備忘録：相きりんの翼(7)

▲B2同ぞう までの局面。

	A	B	C
1				き
2	ら	ぞ	ぞ
3			き
4		ら		ひ2

ここから、△B2同ライオン

	A	B	C
1				ぞ、き
2		ら	ぞ
3			き
4		ら		ひ2

▲B3ひよこ

	A	B	C
1				ぞ、き
2		ら	ぞ
3		ひ	き
4		ら		ひ

△B1ライオン までは、ほぼ必然の流れ。

	A	B	C
1		ら		ぞ、き
2			ぞ
3		ひ	き
4		ら		ひ

ここから先手の手が分岐する。

最善は▲A3ライオン

	A	B	C
1		ら		ぞ、き
2			ぞ
3	ら	ひ	き
4				ひ

某動画でよく見かけた▲A3ひよこ

	A	B	C
1		ら		ぞ、き
2			ぞ
3	ひ	ひ	き
4		ら

他には、殆ど見かけることはないが、

▲A4ライオン なんていう手もある。

	A	B	C
1		ら		ぞ、き
2			ぞ
3		ひ	き
4	ら			ひ

意外とこれが次善手だったりする。

どうぶつしょうぎ備忘録：相きりんの翼(6)

▲B2きりん とした局面。

	A	B	C
1				ひ
2	ら	き	ぞ
3
4		ら	き	ひ、ぞ

ここからしばらくは、ほぼ一本道。

△B2同ライオン

	A	B	C
1				ひ、き
2		ら	ぞ
3
4		ら	き	ひ、ぞ

▲A3ぞう

	A	B	C
1				ひ、き
2		ら	ぞ
3	ぞ
4		ら	き	ひ

△A2ライオン

	A	B	C
1				ひ、き
2	ら		ぞ
3	ぞ
4		ら	き	ひ

▲C3きりん

	A	B	C
1				ひ、き
2	ら		ぞ
3	ぞ		き
4		ら		ひ

△B2ひよこ

	A	B	C
1				き
2	ら	ひ	ぞ
3	ぞ		き
4		ら		ひ

という具合に進んでいく。

この後の先手の最善手は

▲B2同ぞう となる。

	A	B	C
1				き
2	ら	ぞ	ぞ
3			き
4		ら		ひ2

ぞうとひよこの交換なので一見駒損に見えるが、

やっぱり駒損。でもこれが最善なので仕方が無い

という感じ。

他には、▲A4ひよこ という手もある。

	A	B	C
1				き
2	ら	ひ	ぞ
3	ぞ		き
4	ひ	ら		ひ

手の善悪で考えると前述の▲B2同ぞう が

だいぶ勝るのだが、意外と知られていない変化なので

ハマってしまう事もしばしば。

どうぶつしょうぎ備忘録：相きりんの翼(5)

△C2ぞう とした局面。

	A	B	C
1				ひ
2	ら	ぞ	ぞ
3		き
4		ら	き	ひ

先手の有効手は2つ。

個人的には、ここで定跡が分岐するという感覚。

▲A3ひよこ

	A	B	C
1				ひ
2	ら	ぞ	ぞ
3	ひ	き
4		ら	き

▲B2きりん

	A	B	C
1				ひ
2	ら	き	ぞ
3
4		ら	き	ひ、ぞ

最善は▲B2きりん らしいのだが、もうこの辺りに

なってくると、以後の定跡や変化をどれだけ知っているか

になってくるので、どちらを選ぶかは好みだと思う。

上記2つ以外はあまり見かけないが、

たま～に▲C3きりん直 としてくる事がある

(▲C3きりん寄 でも殆ど同じ)

	A	B	C
1				ひ
2	ら	ぞ	ぞ
3		き	き
4		ら		ひ

この場合は△C3同ぞう とC筋のきりんを取って、

▲C3同きりん(▲C3同ライオンは、△B3ぞう が

トライ含みの必至)△B3ひよこ▲同きりん に

△C4きりん が妙手。

	A	B	C
1
2	ら		ぞ
3		き
4		ら	き	ひ2、ぞ

以下、▲C4同ライオン△B3ぞう▲C3ライオン

△C4きりん でピッタリ詰み。

	A	B	C
1
2	ら
3		ぞ	ら
4			き	ひ2、ぞ、き