先日、珍しく父と口論になった。
いや、よくよく振り返ってみれば
エキサイトしていたのは自分だけだったかもしれない。
話の内容は、携帯電話の機種変更について。
世の中の諸問題に比べれば
ちっぽけにも程がある。
1か月ほど前の話。
近い将来、PHSサービスが完全終了する事から、
母の機種変更を検討する事になった。
母は、VHSデッキの予約録画が出来ない程の
筋金入りと言える機械オンチだが、緊急時の連絡手段として
半ば強引にPHSを持たせている。
一応、アドレス帳に登録してある番号へ電話をかけたり
着信を受けて通話をする、といったような基本操作は出来るようだ。
また、父も現在の機種を変えたいらしく、色々話した結果
父が母に教えながら使えるから、という理由で
両親ともに同じ機種に変更する事に。
父は自身が所属しているサークル(散歩サークルとかいう集まりらしい)で
Twitterや地図アプリなどを使っており、
自分もスマホを使ってみたいとの事だったので
https://www.ymobile.jp/lineup/705kc/
↑の機種を提案し、
「PHS終了まではまだ時間があるので、ゆっくり考えましょう」
と言って、その日の話は終わった。
時間を戻す。
先日、突然父から電話があり
「Google Pixelか、iPhoneにしようと思う」と。
はぁ?!
母と機種を揃えるという話はどうすんのさ?
まさか母にもPixelかiPhoneを持たすつもり?という問いに
「俺がちゃんと使い方教えるから」という
捨て犬を拾った小学生のような回答。
聞けば、携帯ショップの店員さんに勧められたらしい。
が、PCソフトのインストールすら出来ない父に
AppStoreやGooglePlayのアプリ管理や、
OSのアップデートが出来るとはとても思えない。
父は結構知ったかぶりをする事もあるので、
ショップ店員さんが父の浅さを見抜けなかった可能性は高い。
とはいえ、こんな老人の相談に1時間も付き合ってくれたらしい。
ショップ店員さんには恨むどころか、頭が上がらない。
その後も考えを改めるように話していったが、
父の考えは変わらず。「もう勝手にしてくれ」と
初めて使う捨て台詞を吐き、電話を切った。
電話を切った後も、誰が言ったか知らないが
「自由には責任が伴う」
という言葉が頭をよぎり続けた、後味の悪い夜。
翌日、父より「いったん機種変を保留することにした」
というメールが。
それはそれでスッキリしたわけでもなく、
何が最適解だったのかと考えるばかり。