9月18日。
台風は予想よりも早く過ぎ去り、
朝から暑いくらいの晴天。
翌日から仕事が始まる(しかも忙しくなりそう)
事などもあり、すこし悩んだが
一昨日の心残りを払拭させるため
またもや下りの電車へ飛び乗る。
今日のスタート地点は新座駅から。
当時、大体のお出かけ用事は清瀬か東久留米から出発だったので
この駅を利用した記憶は全く無い。
他所と比べて極端に外食が少ない家庭だったのだが、
それでも親戚が家に来た時等はここに行ってステーキなり
ハンバーグを食べたものだった。
幼少の頃の自分は「ウチはお金が無いからあまり外食が出来ない」
と思っていたのだが、成人してから母に尋ねたところ
「アンタは味音痴だから、良い所連れて行っても無駄だと思った」
との事。うーん、ぐう正。
街道を逸れ、竹林を抜けていくと
新座の名寺(適当)、平林寺。
寺内に入るにはお金がかかるので、
実は入ったことがない。
いつだったかの夏休み最終日
泣きべそをかきながら、この辺りの風景を
スケッチ(夏休みの宿題)したのを今でも覚えている。
当時から美術的センスが無く、また
嫌な事からは当ても無く逃げていくという性格だった。
通っていた中学校。2年生の夏に引っ越したので
実質1年3か月ぐらいしか通っていないのだが
意外と印象に残っているものだ。
校門の横には全国大会に出場する生徒の名前が
貼りだされており、そこには仲の良かった友人と同じ苗字の子がいた。
もしかしたら彼の子供なのかなあ、なんて思いを巡らせてみたり。
小学校中学校と、嫌な思い出だった訳ではない。
だけど、引っ越した先の地域(23区)が、あまりにも魅力的過ぎて
転校先の同級生や先輩後輩も、前と比べてあまりにも洗練されている
ように見えて、現状にしか目を向けられなくなっていた。
中学生という多感な時期だから仕方ないと言えるかもしれないが、
今思えば典型的な田舎者だ。
結果的に、当時の関係が全て自然消滅してしまったのだが
今となっては、少し勿体ない事をしたなという思いが
ないでもない。
その後、個人的にはグッとくるような景色を
パシャパシャ撮りまくったが、色々写りこんでいるため割愛。
↓のようなルートで歩き、
最後はバスで清瀬駅へ。
そしてそのまま、何も食わずに帰宅。
時の頃は既に夕飯時であったのだが、何も食べなかったのは
「去っていく町に未練のようなものを残したくない」
とかいうキザな理由が一つと
「今お腹いっぱいになったら電車の中で寝てしまいそう」
という情けない理由が一つ。
2日に渡っての探訪で、ノスタルジーに浸るというよりは
当時の町、ひいては過去の自分に
ちゃんと別れを告げられたような気がする。
あくまでも気がするだけだが。
さようなら過去。当分再訪することもあるまい。