もぐうさノート

惰性で生きてます。

あの金曜日を振り返る

ヤシマ作戦までに書き上げてPC落とそうと思ったけど

いろんな事に気を取られて結局ダメだった。今は反省してる。しても意味ないが。


ようやくこういうのが書けるまでに心身ともに落ち着いた。



地震が起きた時、俺たちは地下1階の小部屋で会議をしていた。

会議しながら、「相変わらず金曜日に予定がないなんて悲しいなー」とか
とりあえず帰ったら「ブログと私」について嘘モノローグでも

垂れ流そうかななんて思っていたところに揺れが。


地下ということもあり、最初は全然たいしたことないと思っていた。

1人過剰に怖がる人がいて、「あーそういう人必ず1人はいるねー」なんて

思っていたら、どんどん強くなる。


まずはサーバやネットワーク機器がヤバいと思った。
会議室を飛び出してサーバ室の鍵を取りに事務所へ向かったところ、
騒然としている。
学生や派遣さんは机に潜らせ、同僚にはヘルメットを渡して
全員の安否確認をしつつ、サーバ室へ。


サーバ室では業者さんが作業をしていた。
とりあえずサーバやNW機器、あとは業者さん自体に怪我や異常がない事を確認。
また事務所へ戻る。


事務所はというと、まだ騒然としていた。
学生の行動は様々で、まだ机に潜っている人もいれば、
暢気にというか、図太くESを印刷したりしている人もいた。
まあそれはそれで大変なんだろうけど。


別棟へ作業に行ってた人を呼び戻したり、今の地震の震度をネットで
調べたりしていると、1階の広場に避難する旨の放送が。広場へ向かう。


広場には既に職員や先生が多数。
広場とはいえ隣接する建物が倒れてきたらみんな死んじゃうなーとか、
スーツにヘルメットってなんか「発電所の人」みたいとか、
いろいろ言われる。発電所の人って実際見たことあんのかい。
ていうか花粉がひでえ。マスクを持って出るべきだった。


そうこうしている内に、学生は特定の教室に、勤務員は持ち場の安全な場所に
待機するような指示が。事務所は地下で生き埋めのおそれがあるという事で、
離れのパソコン実習室がある部屋(地上1階)へ。
必要なものを取りに、いったん事務所へ戻ったのだが、あの時ナイフを
持っていったのが正解だった。この日唯一ともいえる好判断。


しばらく待機部屋にてメールで(電話は既に壊滅)家族や友人に安否確認を
取ったり、情報不足による不安を解消するために、学生の待機している教室に
ラジカセを持って行ったりしていると、JRは今日一日運転を見合わせるとの報が。
仕方ないとは思うけど言わせてくれ。この軟弱者!!


この報を受けてか、大学は「食堂を開放し、学生の寝泊り場所とする」事を放送。
男手が毛布や水、乾パンなどを運び、皆に分け与える。
ここでさっきポケットにねじ込んだナイフが大活躍。
今言うと後出しジャンケンだけど、こうなる事はある程度予想していた。


同時に、「徒歩で帰れる者は帰っても良い」という指示も出た。
Google先生によると俺の家までは2時間程度でたどり着けるらしいが、
あえて帰らない事を選択。この夜間、出来ることがあれば何でもやる事にした。


泥臭い事言い方かもしれないけど、委託社員として、これはピンチではなく
チャンスなんだと思った。ていうか今でも思ってる。
中にはチャンスの活かし方を間違えてるのか、困ってる人の足元を見て
高額をふっかけるどこぞの社長さんもいるが、短期的には良くても
長期的にはダメダメだ。なによりそんなやり方気にいらねえ。
ここはアピールの場だと。誰よりも多く毛布や水を運んでやるぞと。


でもまあ、それからは特に事も起こらず夜は懇々とふけていく。
3時間ほどの仮眠をとり、朝を迎えることに。


「毛布の片付けもやりますよ!!」なんて目真っ赤にしながらアツく進言するも
「いや、それは専門業者を手配してあるから」と肩透かし。
学生さんも礼儀正しく毛布やゴミを所定の場所へ戻していく。
んで、若干の残務処理を終えて、ちょい混みの電車に乗って帰宅。


以上。長い。


振り返ると、やっぱりこういう時の判断って難しい。頭の回転が異常に鈍る。
未だにあの時のあの判断は正しかったのかと自問自答する事も。
手放しで良かったと言えるのはナイフ持ってた事ぐらいだし。
いつもは冷静を気取ってるけど、メッキが剥がれればこんなもんなんだね>俺


あと、学生はとても良い子だった。
一部どうしようもないヤツもいたが、水や毛布を運ぶのを手伝ってくれたり、
配るときにも協力してくれたり。こっちは頼んでいない。でもやってくれた。
なんか偉いなーと思った。俺が20代前半のときにこんな事できただろうか。
「いまどきの若い者は」なんて常套句だけど、いやいや侮れんよ。若い者は。
どっちかっつーと…


いやなんでもない。


最後だが、被災者の人たちにはかける言葉が見つからない。浮かばない。
俺は輪番停電のエリア外で悠々と暮らせています。ごめんなさい。
できる事としては節電ぐらい。個人で物資を持っていくのは迷惑だって分かってる。
サーバは今日、数台電源を落としました。最低限サービスに影響が出ない範囲で。
あとはただただ、皆さんの無事を願ってます。